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和田小校長日記

伝えられていくこと  ~ある朝の一場面~

投稿日:2024年7月5日 投稿者: カテゴリ:和田小校長日記 タグ:

ある朝、数人の子が車座になり、中央に置かれた箱に顔を寄せ合っている姿がありました。何やら楽しそうに話をしている声が聞こえてきます。

子どもたちの視線が注がれていたものは、小さなかわいらしいカナヘビでした。「捕まえたんだ」と、その持ち主?の子は、何ともうれしそう。中に、餌にしようと入れた、これまた小さな小さなカエルの動きも、子どもたちの興味を膨らめている要因の一つになっています。「カエルを食べてないねえ。カエルの上にこうやって顎をのせてる・・・」友の背中に顎を乗せ、笑顔でその様子をまねている様子からも、ワクワク感が伝わってきます。

そんな時間がしばらく続いた中、ふと横を通りかかった高学年の子が、その様子を見ながら「それ飼うの?飼うんだったら責任持ってね。弱ってから自然に放すとかしたらだめだよ」何とも穏やかな、且つまっすぐに投げかけられた言葉でした。その瞬間、子どもたちの顔がすっと起き上がり、言葉に正対し、受け止めている。まさにその言葉がストンと落ちている・・私はそんな感覚を持ったのです。すごいことだなと思いました。その言葉を受けた子どもたちは「わかってるよ・・・」と、小さなつぶやき。続けて「手に乗せすぎたら弱るよ、人の体温は高くて・・・」等という会話がなされていったのです。

子どもたち同士のつながりの深さをうかがい知ることができたと同時に、こうやって、高学年から低学年に大切なことが伝えられていくのだなと改めて感じた一場面でした。

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