この時期の手仕事
投稿日:2025年6月13日 投稿者:
私が子供の時から、お弁当のご飯の上やおにぎりの中に入っている「梅」は小さな梅の「カリカリ梅」でした。
まだ青いうちに収穫した小梅を、塩、赤シソ、パリッと漬けの素(卵の殻と同じ働きをします)で漬けた、この地域ならではの梅漬けです。干しません。
五月の終わりくらいになると、このあたりのベテラン主婦の方々は、この「小梅のカリカリ漬け」のためにソワソワし始めます。なぜなら小梅を青いうちに収穫して漬けなくてはならず、少しでも時期を逃すとカリカリ梅ではなくなってしまうからです。
私もいつの頃からか、この小梅のカリカリ漬けを母親や親戚の叔母さんと一緒に収穫して漬けるという作業をし始めました。手仕事ではなく作業と書いたのには理由があります。趣味で漬けるような量ではないからです。30㎏~とかだからです。青い小梅を洗って、その梅を梅自体から水分が染み出て来るまで塩でもむ。腕がつらい。
今ではそんなに大量に漬けることはなくなってしまい、自分や自分の家族が食べたり、おすそ分けする分の小梅を漬ける手仕事として楽しみながら漬けています。
我が家の子どもたちも本当に幼い頃からこの梅漬けで育って来たので、漬けたカリカリ梅がなくなってしまい、初めておにぎりの中身に柔らかい梅干しを入れた時は、何で梅が柔らかいんだと怒っていたのを思い出し笑ってしまいます。今では「梅干し」の存在を知り、怒りませんが…(笑)
それほどにこの地域では梅と言ったら小梅のカリカリ漬けなのです。
そして今年も漬けました。青い小梅を塩でもみながら、梅漬けのコツを教えてくれた大切な人のことが頭に浮かびます。
来年は自分の子どもと一緒に漬けようと思いました。
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