その明確な理由 ~「カマドウマ」との一場面から~
投稿日:2024年12月18日 投稿者:
清掃時、トイレの清掃用具扉の前で、ある子が「コオロギいるかなあ、いやだなあ」と、おどおどした様子。その子は、意を決し、戸を開けた瞬間「いたあ、あそこ!!」叫びに近い、とってもいやそう?こわそう?な様子。見ると、カマドウマでした。微笑ましく思いながらも「コオロギじゃあないよ、カマドウマだよ」などと、少し意地悪くすり替えて見るも、そんな私の言葉に影響されるまでもなく、「なんで体、あんなにちぃっちぇー(小さい)のに、なんであんなに触角なげえんだよ(長いのか)!!」と、一言。何と見事なまでに、自分が嫌いな理由を明確に、端的に表現した言葉だろう・・・感心しながらも、思わず、大笑いしてしまいました。確かにそう言われれば触角の長さは際立っている。しかし、虫好きな私は、そういう観点でカマドウマを見たことがなかったもので・・・『ああ、だからカマドウマが嫌なんだな』と・・・しばらく思い出し笑いも止まらなくなってしまいましたが、ふと、確かに「どうしてあんなに触角が長いんだろう?」・・・調べてみましたが、明確にはわからずも、暗く、湿ったところを好むカマドウマは、触角が長い方が生きていく上で必要なことだろう、だから、触角が長くなったのか、触角が長かったからそういう場所を好むようになったのかはわかりませんでした。更に、カマドウマのことを調べてみると、その跳躍力の高さから人生が飛躍するとの意味で、縁起が良いとされていたり、触覚の長さから七福神のヒゲに喩えられ、神の使いと呼ばれていたりすることもわかりました。
その子とカマドウマとの一場面から、新たな発見がありました。そんな昆虫、カマドウマ。どこかで子どもたちに伝えたいなと思いながらも、ただ、これをその子に伝えたところで、カマドウマの見方は変わらないだろうなあ・・・と、再びこみ上げるものを押さえつつ。
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