Iターンで遠山郷に移住し16年、すっかり山人 益山勝人さん
投稿日:2019年3月18日 投稿者:
「糧は野に在り」そう語るのは、鹿児島県沖永良部島出身の海人でありながら、Iターンで遠山郷に移住し16年、すっかり山人の益山勝人さんです。
今回は飯伊森林組合に勤める傍ら、飯田市消防団第18分団分団長、公民館体育委員長など、遠山郷で幅広く活躍している益山さんをご紹介します。
益山さんは離島育ち。小さなころは海が遊び場だったそうです。
学生時代はレスリングに打ち込み、山梨県にある強豪校のキャプテンとして団体優勝、個人全国準優勝の成績を収めています。
そんな長野県には縁もゆかりも無い益山さんでしたが、結婚を機にお嫁さんの実家である遠山郷へ移住することになりました。
義父である木下博圓さんに提示された結婚の条件はただ一つ「猟師になること」海人であった益山さんが山人になる大きなきっかけでした。
移住した当初、遠山郷について何も知らない益山さんを地域に導いたのも博圓さんでした。
ある日益山さんが帰宅すると、玄関には見慣れぬ法被が…。消防団入団の瞬間でした。
その後も博圓さんは公民館の体育委員や森林組合等々有無を言わさず益山さんに与え続けました。
色々な場を与えられた益山さんもその立場に答え続けました。
無我夢中で走り続けた16年。いつの間にか「博圓ンとこの婿」から「森林組合の益山さん」と呼ばれるようになり、地域の役職も任せられるようになっていました。
義父に導かれた地域への扉、振り返ると地域の色々な方と繋がり、地域に育てられていたことに気づかされたそうです。
現在は森林組合で働く傍ら、猟師をやり、日々自然と向き合い生きています。
自然や山を知る中で常に思うのは、「山に生かされている」実感だそうです。
都会では自然と食が切り離され、お金を払わなければ食べられないようなものが、山に入れば当たり前のように採れます。
一般の人が見ればなんてことのない遠山郷の山々ですが、山を知る益山さんから見れば供宝の山僑そんな益山さんの食卓には、奥さんの作った四季折々の料理が並びます。
「自分の手で採れたものを大切な人と一緒にいただく。これほど贅沢なことは無い」と言い切ります。
冒頭で触れた「糧は野に在り」。益山さんのポリシーだそうです。
人は多くの人や地域、そして自然に支えられて生きています。
「40年間我武者羅に生きてきた。これからは、育ててもらった地域と、生かしてもらっている自然に恩返しをしたい」そう語る顔は、地域に根差した自信に満ち溢れていました。
これからも様々な場面で、いきいきと活躍する益山さんを見かけることがあると思います。その時は声をかけてください。きっとパワーをもらえますよ!
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